応用情報技術者試験の勉強時間は何時間?200時間も500時間も公式ではないので、知識ゼロでSEになった私がIPAの合格率と経験年数の表で見積もった
現場に出て何年かたつのに、仕事ができる気がしない。せめて応用情報くらい持っておけば、少しは変わるのか。で、調べたら「500時間」と出てきて、画面を閉じた。
その500時間も、基本情報を持っている人の200時間も、公式の数字ではないです。試験をやっているIPAは、勉強時間を出していません。
出しているのは合格率で、令和7年度は23.4%。4人受けて、受かるのは1人です。それと、意外な表が1枚ありました。経験が長い人ほど受かっている、わけではなかったんです。
目次
【結論】200時間も500時間も、IPAの数字ではない
IPAのページにあるのは、試験の形だけ
IPAの応用情報技術者試験のページを読みました(2026年10月10日)。書いてあるのは、どんな人向けの試験かと、形です。
- 科目A:150分で80問。4つから1つ選ぶ形
- 科目B:150分。記述式で、11問から5問を選んで答える
- 2026年度はパソコンで受ける方式(CBT)で、前期と後期の2回
勉強時間の目安は、どこにも見当たりません。
200時間と500時間は、資格の講座のサイトがそろって書いている目安です。基本情報に受かった人や実務の経験がある人で約200時間、初めての人で約500時間。
教えてきた側の経験から出た数字でしょうし、あって困るものではないです。ただ、決まりではない。
200に届かないまま受かる人もいれば、500を超えて落ちる人もいるはずで、時間そのものが合否を決めるわけではないです。
合格率は4人に1人。基本情報よりだいぶ低い
IPAの統計資料(令和7年度)から、3年分を抜きました。
- 令和5年度:受験者70,103人、合格率25.0%
- 令和6年度:受験者80,973人、合格率26.3%
- 令和7年度:受験者82,668人、合格率23.4%
同じ年度の基本情報は38.3%でした。応用情報は、そこから15ポイント低い。
しかも受けに来るのは、基本情報を通ってきた人や、現場で何年も働いている人が中心のはずで、その中での4人に1人です。重い。
経験が長いほど受かる、わけではなかった
同じ統計資料に、ITの仕事を何年やっているかで分けた表があります。令和7年度の春と秋を合わせた数字です。
| ITの経験 | 受験者 | 合格率 |
|---|---|---|
| 経験なし | 241人 | 29.9% |
| 1年未満 | 5,221人 | 35.1% |
| 2年以上4年未満 | 6,692人 | 26.6% |
| 8年以上10年未満 | 2,990人 | 24.4% |
| 24年以上 | 4,257人 | 14.0% |
| 合計 | 70,049人 | 23.6% |
いちばん高いのは、経験1年未満の人でした。そこから年数が増えるほど、きれいに下がっていきます。
逆でした。現場が長い人ほど有利だろうと思いこんでいたので、表を二度見したくらいです。
なぜこうなるのかは、表からは分かりません。1年目は会社の研修や時間の余裕があって、年数がたつと仕事に追われて机に向かえなくなる、という想像はつきますが、私の推測です。
読むときの注意も2つあります。この表は申し込みのときの回答が元で、応募した人の4割近く(108,748人のうち41,620人)が無記入です。
もう1つ。合計の受験者が全体より1万2千人ほど少ないので、学生は入っていない表のようです。
それでも言えることはあります。「経験が浅いから500時間いる」とは、この表からは読めません。
3年やっても書けなかった私には、身に覚えがある
この記事は合格体験記ではないです。私に書けるのは、数字を読んで思ったことだけです。
私は文系で、ITの知識がないまま大手の会社にSEとして入りました。Javaから始まって、Git、HTML、CSS、データベース、Spring Framework。覚えるものが次々に出てきます。
小さくて簡単なものなら分かる。でも業務のソースコードになると、どうなっているのか分からず迷子になる。そのまま3年たちました。
なんとなく読めるようにはなったんです。ただ、一人ではどうにもできない。移った先でも結局SEの仕事をしていて、3年どころかそれ以上たった今も、できないままです。
だから、年数が増えても合格率が上がらない表を見て、妙に納得しました。現場にいた年数は、そのまま力にはならない。私がそうです。
逆に言えば、経験が浅くても受けていい。いちばん受かっているのは、1年未満の人なので。
受けられるのは、あと2回の予定
前期は、今からだと間に合わない
2026年度の応用情報は、前期と後期の2回です。前期の科目Aは10月28日から11月10日まで。
今日(10月10日)から最終日まで、31日しかありません。200時間を31日で割ると、1日6時間半。無理です。
もう勉強が進んでいる人は別です。前期の申し込みは11月7日の17時まで。手順は「応用情報の申し込み」に書きました。
後期なら、200時間で1日1時間半
後期の科目Aは、2027年2月6日から2月19日まで。今日から最終日まで132日あります。
- 200時間なら、1日あたり約1時間半
- 500時間なら、1日あたり約3時間50分
1時間半なら、平日は仕事のあとに1時間、土日に3時間ずつ机に向かえば、19週でちょうど200時間を少し超えます。500時間のほうは、毎日4時間近く。私なら続きません。
科目Bは3月3日から15日なので、記述の練習には、科目Aのあとにもう2週間ほどあります。後期の申し込みは2027年1月27日から2月16日までです。
買う本は1冊で足ります。来年度から制度が変わるので、古い年度の版を何冊も集める意味は薄いです。
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そのあと、応用情報という名前の試験は終わる予定
IPAは、今の試験制度を2026年度で終え、2027年度から新しい制度に移る予定だと案内しています。
応用情報は、高度試験とまとめて組み直されます。新しい名前は「プロフェッショナルデジタルスキル試験」(仮称)。マネジメント、データ・AI、システムの3つに分かれる予定です。
始まるのは2027年度の春頃。2026年度までの合格も、IPAが用意している仕組みに登録して使える、と書いてあります。受かった分が消えるわけではないです。
制度の全体は「IT資格のロードマップ」にまとめました。
今は受けなくていい人
- 基本情報がまだの人。先にそっちです。目安は「基本情報の勉強時間」に置きました
- 会社に資格手当も受験料の補助も無い人。7,500円と200時間を出す理由が、自分の中にあるかどうか。手当の相場は「資格手当の相場」にあります
- 問題を開くだけで気持ちが沈む人。私もコードで同じになりました。向き不向きはあって、甘えではないです
机に向かう前の10分
- IPAが公開している過去の問題から、午前の問題を10問だけ解く。半分分かるかどうかを見る
- 平日と休日に取れる時間を書いて、19(後期までの週の数)を掛ける。200に届くかを見る
- 会社の規程で、受験料の補助と合格の手当を確かめる
勉強時間で検索されている質問
基本情報を持っていると、何時間でいい?
講座のサイトの目安は約200時間です。IPAは、基本情報を持つ人と持たない人で分けた合格率を出していません。なので「持っていれば何時間で足りる」と公式の数字では言えないです。
ITの経験がなくても受かる?
受かっている人はいます。令和7年度は、経験なしと答えた241人のうち72人が合格で、29.9%でした。全体の23.6%より高い数字です。ただ、人数が少なく、しっかり準備した人に偏っているかもしれません。
応用情報はなくなる?
今の形で受けられるのは2026年度までの予定です。2027年度からは、高度試験とまとめて新しい試験に組み直されます。予定は変わることがあるので、申し込む前にIPAのページを見てください。
私ならこうする
私なら、前期は見送ります。午前の問題を10問解いて、半分分かるなら後期に申し込んで、1日1時間半を19週。それだけです。
ほとんど分からなければ、応用情報は追いません。基本情報に戻るか、新しい制度の中身が出そろう春まで待ちます。時間を先に決めるより、解いてから決めるほうが早いです。
あなたが平日に机に向かえるのは、正直なところ何分ですか。
出典(すべて2026年10月10日に確認):
- IPA応用情報技術者試験(試験時間・出題形式・出題数、2026年度はCBT方式で前期・後期、現行制度は2026年度で終了の予定)
- IPA統計情報(応用情報技術者試験、高度試験、情報処理安全確保支援士試験)(統計資料 令和7年度の推移表・経験年数別一覧表。受験者数と合格率)
- IPA令和8年度 応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の申込受付期間及び試験実施期間について(前期・後期の申込期間と科目A・科目Bの実施期間)
- IPA情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について(プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)、開始は2027年度春頃、過去の合格情報の登録)
- IPA過去問題