SEの年収の平均は578.5万円。ただし20代前半は363万円。3年でSEを辞めた私が、国の統計から年齢別の表を作った
同期とも友だちとも、年収の話はしにくい。で、夜中にこっそり「SE年収 平均」と調べる。出てきた数字より自分が低くて、ちょっとへこむ。
その比べ方、たぶん損をしています。
国の統計では、SEにあたる職種の年収の平均は578.5万円です。ただ、この平均の年齢は37.1歳。20〜24歳にかぎると363.0万円でした。
比べる相手は全体の平均ではなく、自分の年齢の行です。年齢別の表を作ったので、そこだけ見て帰っても大丈夫です。
目次
【結論】SEの年収の平均を、年齢別に並べた
元にしたのは、厚生労働省の賃金構造基本統計調査
令和7年の調査の、職種ごとの表(職種 第5表)をe-Statで開きました。
「SE」という名前の職種は、この表にありません。いちばん近いのが「ソフトウェア作成者」です。厚生労働省のjob tagにある「システムエンジニア(受託開発)」の578.5万円・37.1歳は、この職種の数字と一致しました。なので、これをSEの数字として読みます。
対象も書いておきます。
- 従業員10人以上の会社
- 男女の合計
- フルタイムにあたる「一般労働者」(短時間で働く人は入っていません)
計算式は「月の給与×12+賞与」
年収そのものは、表に載っていません。載っているのは、月の給与と年間の賞与です。なので足し合わせました。
年収 = きまって支給する現金給与額 × 12+ 年間賞与その他特別給与額
- きまって支給する現金給与額:6月分の月の給与。残業代も入る。税金や社会保険料を引く前の金額
- 年間賞与その他特別給与額:調査の前の年、1年間のボーナスなど
下の表の「年収」は、この式での私の計算です。job tagも同じ式を使っていて、年齢別のグラフの値とそろうことを確かめました。
| 年齢 | 月の給与(万円) | 賞与・年(万円) | 年収(万円) |
|---|---|---|---|
| 全体 | 39.1 | 109.5 | 578.5 |
| 20〜24歳 | 27.3 | 35.9 | 363.0 |
| 25〜29歳 | 33.2 | 86.2 | 484.7 |
| 30〜34歳 | 38.5 | 98.1 | 559.5 |
| 35〜39歳 | 42.9 | 121.8 | 636.0 |
| 40〜44歳 | 45.0 | 145.9 | 686.3 |
| 45〜49歳 | 47.4 | 160.9 | 729.2 |
| 50〜54歳 | 47.4 | 153.1 | 722.4 |
| 55〜59歳 | 46.4 | 162.3 | 719.5 |
元の表は千円単位です。千円のまま計算してから、万円に丸めました。
20代は440万円、30代は591万円
「20代」「30代」というくくりは、元の表にありません。5歳きざみです。そこで、それぞれの人数で重みをつけて平均しました。これも私の計算です。
- 20代(20〜29歳):約440万円
- 30代(30〜39歳):約591万円
ただ、20代はひとまとめにしないほうがいいです。前半と後半で120万円以上ちがうので。
目立つのは賞与です。20〜24歳は35.9万円、25〜29歳は86.2万円。2.4倍になっています。20〜24歳の勤続年数は平均1.5年なので、入ったばかりで賞与が1年分そろっていない人が混ざっている。私はそう読みました。入社1〜2年目の人が363万円より低くても、それだけで焦る数字ではないです。
山は45〜49歳。その先は伸びていない
表の年収は45〜49歳の729.2万円がいちばん高く、50代は720万円前後で横ばいです。
読み方に1つ注意があります。これは調査の年の25歳と45歳を並べた表です。同じ人を20年追いかけた数字ではありません。今25歳の人が20年後に729万円になる、という意味にはならないです。
中央値は、年収では出ていない
中央値で調べる人もいます。平均は、高い人に引っ張られるので。
職種別の表を探しました。年収の中央値は、見つかりませんでした。第5表にあるのは平均だけです。
近いものはあります。同じ調査の第17表に、所定内給与額の中央値が載っています。残業代と賞与を入れない、月の給与のことです。ソフトウェア作成者の数字はこうでした。
- 中央値:32.95万円
- 平均:35.68万円
- 下から4分の1の人:27.37万円
- 上から4分の1の人:40.34万円
真ん中の人は、平均より月2.7万円ほど低い。SEの半分は、残業代を入れない月の給与が33万円に届いていない、ということです。
ここから年収の中央値を出すことはしません。賞与の中央値が分からないので、掛け算をしても作った数字になります。「年収の中央値は◯万円」と書いてあったら、どの調査のどの表かを見てください。
会社の大きさで、年収は120万円ちがう
同じ式で、会社の規模ごとにも計算しました(私の計算)。
- 1,000人以上:640.9万円
- 100〜999人:555.0万円
- 10〜99人:518.2万円
いちばん上といちばん下で、約123万円の差です。内訳は、月の給与の12か月分で約70万円、賞与で約53万円。賞与は1,000人以上が年138.6万円、10〜99人が年85.5万円でした。
年齢のせいか、会社の大きさのせいか。これで少し切り分けられます。低いと感じる理由のほうは「SEの給料が低いと感じたら」に書きました。
年収の表に載らないものを、私は移ってから数えた
私は大手の会社にSEとして入り、3年でコンサルに移りました。理由のひとつは、お金です。この先の生活を考えると必要になる。コンサルは働き方も求められる力もハードな印象だったので、不安なまま決めました。
移ったあとの給料は、比較的高い水準です。金額は書きません。
で、こちら側に来て感じるのは、年収の表に出てこないものの大きさです。ホワイトなIT企業からコンサルに移ると、かなりのギャップがあります。ホワイトな会社は残業に厳しくて、有給が多くて、休みやすい。福利厚生もある。コンサルでは、有給が少なかったり、部署によっては休みづらかったりします。福利厚生は会社によりますが、薄いところが多い。これは私の実感です。
今の私なら、年収を比べるときに、横に2つ書き足します。休みの取りやすさと、福利厚生。上の表の数字には、どちらも入っていません。
平均より低くても、動かなくていい人
- 自分の年齢の行と比べたら、差が小さかった人
- 入社1〜2年目の人。賞与が1年分そろう前の数字かもしれません
- 休みやすさや福利厚生に、納得している人
転職すれば上がる、とは私には言えません。公式の調査でも、転職して給料が下がった人はいます。「転職で年収は上がる?」に数字をまとめました。
今夜できる確認は、2つ
- 去年の源泉徴収票の「支払金額」を見る。手取りではなく、引かれる前の金額で表と比べる(通勤手当の扱いなど、細かい違いはあります)
- 表の自分の年齢の行と、会社の規模の数字に印をつける。どちらとの差が大きいかを見る
SEの年収で、よく調べられている質問
SEの年収の中央値はいくら?
職種別の年収の中央値は、公表の表には見つかりませんでした。あるのは、残業代と賞与を入れない月の給与の中央値で、32.95万円です。平均の35.68万円より低くなっています。
20代・30代のSEの平均年収は?
20〜24歳が363.0万円、25〜29歳が484.7万円。30〜34歳が559.5万円、35〜39歳が636.0万円です。人数で重みをつけた平均は、20代が約440万円、30代が約591万円でした。どれも私の計算です。
この年収は手取り?
手取りではありません。税金や社会保険料を引く前の金額です。月の給与には残業代や通勤手当も入っています。
私ならこうする
まず、自分の年齢の行と比べます。全体の578.5万円とは比べない。次に、会社の規模の数字と比べる。それでも差が大きければ、会社が何を見て評価しているのかを確かめます。動くかどうかを考えるのは、そのあとです。
お金に関わる判断なので、転職を決める前には、求人票の条件や公式の案内も自分で確かめてください。
あなたの年収は、自分の年齢の行と比べて、上でしたか。下でしたか。
出典(すべて2026年10月5日に確認):
- e-Stat令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(第5表「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」、第17表「職種(小分類)、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値(産業計)」。どちらも「ソフトウェア作成者」・男女計。2026年3月24日公開)
- 厚生労働省 賃金構造基本統計調査 調査の概要・用語の解説(給与と賞与の定義)
- 厚生労働省job tagシステムエンジニア(受託開発)(令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工。年収578.5万円・年齢別の年収グラフ)
- 厚生労働省job tag「統計データ」に関する留意事項(年収の計算式。2026年8月28日掲載)