ITパスポートの勉強時間、100〜180時間は公式の数字ではない。知識ゼロでSEになった私が、12月の休止までの日数で割ってみた
今の仕事、このままでいいのかな。少しでもITが分かれば、選べる道が増えるかもしれない。
そう思ってITパスポートの勉強時間を調べると、「20時間」から「180時間」まで出てきます。9倍の開き。どれを信じればいいのか、迷いますよね。
試験をやっているIPAは、勉強時間の目安を出していません。 公式にあるのは、出題数と合格基準と合格率です。
それと、期限があります。2026年12月28日から、ITパスポートは休止の予定です。今日(10月5日)から12月27日まで、83日。
目次
【結論】勉強時間に「公式の数字」は無い
IPAのページにあるのは、試験の形
IPAの試験区分のページと、iパスのサイト(受験要領・試験内容・よくある質問)を読みました。私が読んだ範囲に、勉強時間の目安はありません。書いてあったのは、こういう中身です。
- 試験時間は120分。100問で、4つから1つを選ぶ形式
- ストラテジ系(経営全般)35問程度、マネジメント系(IT管理)20問程度、テクノロジ系(IT技術)45問程度
- 合格基準は、総合評価点が1,000点満点で600点以上。しかも3つの分野それぞれで300点以上
- 受験料は7,500円(税込)
120分を100問で割ると、1問あたり72秒です(私の計算)。
1つ、気になった注記があります。評価に使うのは100問のうち92問。点数はIRTという方式で出す、と書いてありました。なので「60問正解すれば600点」とぴったり言えるのかは、私には分かりません。
「◯時間」は、教える側の目安
じゃあ、検索で出てくる時間はだれの数字か。資格の講座や解説サイトが書いている目安です。
たとえばアガルートのコラム(2026年9月7日更新)は、通常は100〜180時間ほど、基礎知識がある人なら約20時間、と書いています。冒頭の「9倍」は、この幅のことです。
目安があるのは助かります。ただ、IPAが決めた数字ではない。ここは分けて読みます。
公式の合格率は、社会人52.7%
IPAは毎月、試験結果を出しています。令和8年度の4〜8月の累計を表にしました。
| 区分 | 受験者 | 合格率 |
|---|---|---|
| 全体 | 92,634人 | 49.3% |
| 社会人 | 70,245人 | 52.7% |
| 社会人のうちIT系 | 14,779人 | 51.5% |
| 社会人のうち非IT系 | 55,466人 | 53.0% |
| 学生 | 22,389人 | 38.8% |
非IT系の人のほうが、わずかに高い。仕事がITでないと不利、とはこの数字からは言えません。励みになります。
ただ、社会人でも2人に1人は落ちています。準備なしで通る試験ではないです。区分は申込みのときのアンケートが元、という注記もありました。
知識ゼロでSEになった私が、1年目の自分に言いたいこと
合格までの体験談は、この記事には書いていません。私に書けるのは、知識ゼロからITを勉強するとどうなるか、のほうです。
私は文系で、ITの知識がないまま大手の会社にSEとして入りました。Javaから始まって、Git、HTML、CSS、データベース、Spring Framework。覚えるものが次から次に出てきます。小さくて簡単なものなら分かるのに、業務のコードになると迷子になる。しんどかったです。
その頃の自分に言いたいのは2つ。考えすぎないこと。それと、細かい1つと全体の両方から見ること。
出題範囲は、3つの分野、23の中分類に分かれています。広いんです。
なので私なら、分からない言葉が出ても立ち止まりません。まず全体をざっと通す。細かいところは2回目に回します。目安の時間に9倍も開きがあるのは、この「立ち止まる時間」の差じゃないか。私はそう見ています。確かめた数字はないです。
休止まで83日。1日あたりに直す
受けられるのは12月27日まで
IPAの案内(2026年8月3日更新)では、休止は「2026年12月28日以降」。今から申し込む人が選べる試験日は、12月27日までです。会場によっては、それより前に休止になることがあるとも書いてあります。最後の週はあてにしないほうがいいです。
年明けのことは「2026年秋頃にお知らせ」とあります。今日見たかぎり、IPAの新着情報にその案内はまだ出ていませんでした。日程の全体は「基本情報は12月28日以降お休みの予定」にまとめています。
20時間なら1日15分、180時間なら2時間10分
目安の時間を、83日で割りました(私の計算)。
- 20時間:1日あたり約15分
- 100時間:1日あたり約1時間12分
- 180時間:1日あたり約2時間10分
知識ゼロなら、私は多いほうで見積もります。1日2時間10分は、仕事のあとだと重い。土日に4時間ずつ取れれば、平日は1時間半を切ります。
春に回すと、出題の分け方が変わる
基本情報の勉強時間の記事では、年内に間に合わなくても春に持ち越せる、と書きました。ITパスポートは、少し事情が違います。
IPAの公表資料(2026年3月31日公開)では、ITパスポートは2027年度の春頃から「内容変更」の予定です。出題分野を、今の3つから「ビジネス」「テクノロジ」「セキュリティ・倫理」に整理し直す。データマネジメントの基礎なども新しく加わる、とあります。試験時間120分と100問は同じです。
基本情報には「問う知識の範囲そのものに変更はない」という注釈が付いています。ところがITパスポートの項目には、その注釈がありません。
つまり、今の本で勉強して春に受けると、足りないところが出るかもしれない。検討中の内容なので変わることはありますが、私は年内に受けるほうに倒します。新しい制度の全体は「IT資格のロードマップ」に書きました。
独学で足りる人、講座が合う人
先に、独学で足りる人から。
- iパスのサイトにある過去問(年度ごとの問題と解答)を、自分で進められる人
- 本を1冊、自分のペースで読み切れる人
- すでにITの仕事をしていて、言葉になじみがある人
この3つのどれかに当てはまるなら、お金をかけるのは受験料の7,500円と本代で足ります。
講座が合うのは、何から手をつけるか決められない人。動画で順番に教わるほうが続く人です。アガルートのITパスポート試験の講座は、公式サイトで14,080円(税込、2026年10月5日に確認)でした。私はこの講座を受けていません。中身の良し悪しは言えないので、公式サイトで自分の目で確かめてから決めてください。
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そもそも受けなくていい人もいます。もうITの現場にいて、次もITの中で動く人です。その話は「IT資格は意味ない?」に回します。
年内に受けるなら、まずこの3つ
- iパスのサイトで過去問を開き、10問だけ時間を計って解く。1問72秒に収まるかを見る
- カレンダーの12月27日に印をつけて、そこから手前に数える
- 受けたい会場の空きを、iパスのサイトで見る。会場によって、最後の日が違うことがあります
ITパスポートの勉強時間で、よく出てくる質問
社会人は何時間くらい見ておけばいい?
公式の目安はありません。講座のコラムでは100〜180時間という書き方を見ます。公式に分かるのは合格率で、社会人は52.7%でした。私なら多いほうで見積もって、過去問を解いてみてから減らします。
1か月で間に合う?
100時間を30日で割ると、1日3時間20分です。講座のコラムには、基礎知識がある人なら約20時間という目安もあります。知識ゼロで働きながらだと、私は2か月は見ます。
私ならこうする
私が今、知識ゼロで受けるなら、先に試験日を決めます。12月の頭です。会場によっては27日より前に終わるので、ぎりぎりは避ける。
そこから手前に数えて、1日の時間を割り出します。やってみて足りなければ、日にちを後ろへ動かす。申込みの変更は、試験日の3日前までできます。
日にちが先、時間はあと。
12月27日までの間で、あなたが机に向かえるのは何曜日ですか。
出典(すべて2026年10月5日に確認):
- IPA ITパスポート試験(試験区分)
- IPA iパス 試験内容・出題範囲
- IPA iパス 受験要領
- IPA iパス 統計情報(令和8年8月時点。試験結果のPDF)
- IPA iパス 過去問題
- IPA ITパスポート試験・情報セキュリティマネジメント試験・基本情報技術者試験の2026年5月以降の試験実施について(2026年8月3日更新)
- IPA情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について(2026年3月31日公開、4月28日更新)
- アガルートITパスポートは最短何日で合格できる?(2026年9月7日更新。勉強時間の目安はこのコラムの数字)
- アガルートITパスポート試験講座(料金)